女子アナみゆき~1章の1「汗」~

 収録前、ギリギリで平賀がスタジオに入ってくる。みゆきは小動物のように
平賀に挨拶をした。
「お、おはようございます……」
「うむ」

 平賀がジッとみゆきの瞳をのぞき込んできた。みゆきは目をそらす。それで
も平賀の視線はジッと見つめてきた。みゆきはさらにうつむく。本番前に、挨
拶できなかったことを、みゆきは悔やんだ。挨拶には行った。平賀にそれを伝
えるべきか。もう手遅れなのか。

 みゆきは頭の中が白くなった。いつものコミュ症が作動した時の熱い汗が、わいてくる。うなじから、首筋をツタって背中を流れていく。
 むんむんとした女の臭いを平賀に悟られたくなかった。こんな時にかぎっ
て、股間までムレてくる。みゆきはショーツをズラしたい衝動にかられた。今
は無理だ。

 平賀が横に座っていた。みゆきの腹から何かが上がってくる。みゆ
きはヒザを少し開いて小さくバフバフさせた。
「どうした、高木さん、いやっ、みゆき」

 今まで平賀に名前で呼ばれたことはなかった。みゆきは、はっとして平賀の
顔を見る。平賀の尋常ではない目の血走りかたに、みゆきの瞳は止まった。平
賀の鬼のような目を見つめる。みゆきは自分が何をやらかしたのかわからなか
った。

「さぁ、皆さん、おはようございます。ご機嫌いかがでしょうか。平賀修で
す」
 みゆきは頭が真っ白になっていたので、アシスタントディレクターのサインを見落とした。
「お、おはようございます。いかがお過ごしですか。た、高木みゆきです」

 みゆきは朝一から出とちってしまった。顔に熱が上がる。コミュ症が炸裂し
てしまった。すかさず平賀がフォローとも、けなしているとも思えるツッコミ
をを入れた。

「今日も出落ちしてますね。先が思いやられる」
「は、はい。スイマセン」
「いやー、今日もカワイイ」
 みゆきはテレビの視聴者に顔を見られるのが恥ずかしすぎて、下を向いてし
まった。

管理人

管理人の声エフです。幼稚園児の頃から、眠る前にエロ妄想をしていた園児のなれの果てが書いた官能小説です。読んでいってください。

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